淡々
旦那さんと妻は共通の友人がきっかけで結婚。
子供はいなかった。でもとても仲良くて
旦那さんのデスクには二人の2ショットの
写真が置いてあったらしい。
しかし妻に変化が訪れる。
残業が増え飲み会が増え急にお洒落になり
携帯を頻繁にいじりレスになる。
まだ妻を信じているから様子を見ようと思った矢先、
妻は事故死(交通事故)してしまった。
車 買取で新車にしたばかり。
浮気疑惑どころではなくその後の対応、
葬儀、初七日まで進み しばらくして
旦那さんは妻の会社用のバッグに
知らない携帯があるのに気付く。
その携帯のメールには1年前から続く不倫の事実が
克明に記されていた。
相手は会社の上司、妻子有り。
残業や飲み会は嘘。会社の旅行は二人での旅行。
画像フォルダにはラブホで撮った二人の写メ。
普通だったら怒ったり半狂乱になったりするよな。
不倫相手に慰謝料を請求したりするよな。
しかし旦那さんは妻に申し訳ないと思ったそうだ。
死んでからも好きでもない自分と共に暮らしていくのは
可哀想だと思ったらしい。
旦那さんは49日を待たず、ある日曜の昼に
不倫相手の自宅を訪れた。
骨壺を持って不倫相手もその妻も子供もいる。
旦那さんは淡々と説明したらしい。
「あなたの事が本当に好きだったようだ。
あなたとのメール、写真は大切に保存していた。」
(これもプリントアウトして持参したらしい)
「奥さんには申し訳ないが、妻を側に置いてやって欲しい。
それだけでいい。妻の最後の望みを叶えてやって欲しい」
そう言って骨壺を置いて帰ってきたそうだ。
しかし受け入れられるわけなく骨壺は後日妻実家へ返還された。